サナア

サヌア（またはサナア）(Sana'a)はイエメンの首都です。古代都市は、ヌクム山の西側に位置し、長い間、イエメン高地の商業、宗教、政治の中心地でした。1962年から1990年まで、サヌアはイエメンアラブ共和国（北イエメン）の首都として機能しました。その後、この国が人民民主共和国イエメンと合併した1990年、サヌアは新しいイエメン共和国の首都となりました。この都市は、国の西部に位置し、標高2,200メートルを超えています。

サヌアの東部は古い市街地です。巨大な壁に囲まれ、高さは20〜30フィート（6〜9メートル）あり、多数の門があります。建築的にもっとも有名なのは、1962年の革命後にリバティゲートと改名されたイエメンゲートです。古い市街地には、数千の多階建ての塔の家、主要なスーク（市場）、そして100以上のモスクがあります。イマーム（ムスリムの宗教指導者）の夏の宮殿は、古い市街地の北西に位置しています。サヌアの西部には、かつてユダヤ人ゲットーがあり、そこで職人が働いていました。1949年から1950年にかけて、市内の多くのユダヤ人がイスラエルに移住し、ほとんどの手工業経済が失われました。

サヌアの住民の多くは政府の職員です。サヌアはまた地域の貿易センターであり、一部の産業、特にテキスタイル産業は外国の支援を受けて発展しました。しかしながら、イエメンは貧しい国であり、多くのサヌアの住民は失業や水やその他の基本的な物資の不足に苦しんでいます。この都市は教育の中心地でもあり、南イエメンの交通のハブでもあります。サヌア大学は1970年に設立されました。

サヌアは世界で最も古くから連続して人が住んでいる都市の一つですが、その建設時期は正確にはわかりません。イエメンの伝説によると、これは聖書の英雄ノアの三人の息子の一人であるシェムによって建設されたとされています。サヌアは、おそらく紀元前1世紀から2世紀にさかのぼる可能性のある古代の要塞であるグムダンの場所に位置しています。

632年、ムハンマドの義理の息子であるアリによって、サヌアの住民はイスラム教に改宗されました。その歴史の大部分で、サヌアはイマームの支配下にありました。12世紀から15世紀までの間、イマームが他の都市を首都にするため、この都市は衰退しました。サヌアは1516年から第一次世界大戦後まで名目上はオスマン帝国の支配下にありましたが、その期間のほとんどは地元のイマームが実際の支配を維持していました。

サヌアの人口は20世紀後半に急激に増加しました。1960年代初頭には約35,000人の住民がおり、1980年代半ばには40万人以上となりました。サヌアの大都市圏は21世紀初頭には100万人を超えました。この都市はすべての方向に拡大しましたが、旧市街地は1980年代にユネスコとイエメン政府が保存プログラムを開始するまで放置されていました。1986年には旧市街地がユネスコの世界遺産に指定されました。人口（2014年推定）：2,833,000人。